今季、ドイツ・ブンデスリーガのフライブルクに移籍し、最近の日本代表にも選ばれ初めている選手、鈴木唯人。
今回は彼について紹介していきます!
クラブキャリア(Jリーグ〜欧州まで)
○2020–2023:清水エスパルス(J1)
・J1リーグ通算86試合6得点。2020年7月4日・名古屋戦でデビュー、2021年にリーグ戦初得点。
○2023(期限付き移籍):RCストラスブール(フランス・リーグ1)
・冬の移籍市場で加入。リーグ戦3試合1得点。半年で契約満了し清水に復帰。
○2023–2025:ブレンビーIF(デンマーク・スーペルリーガ)
・2023年8月に完全移籍で加入。リーグ戦58試合21得点(2023-24シーズン:26試合10得点、2024-25シーズン:32試合11得点)。
○2025年7月〜:SCフライブルク(ドイツ・ブンデスリーガ)
・ブンデスリーガへ完全移籍。契約は2029年までの4年契約。背番号は14。
プレースタイル
2024–25シーズン、ブレンビーで主力を担った鈴木唯人選手は、“万能型アタッカー”として存在感を確立しました。
昨季のプレー集はこちら
彼の特長は単に技巧的な攻撃力にとどまらず、リンクプレーや守備面での献身性まで含めた総合力にあります。
狭い局面での巧さとリンクプレー
最も目を引くのは、狭いエリアでのプレー精度です。現地スカウトレポートでも彼の特徴について以下のように触れられています。
“Suzuki is a forward who has a good first touch and is able to closely control the ball without giving away possession.”
“He is able to receive the ball in pressured situations and use his dribbling abilities to manoeuvre into good positions.”
“Tactically, he puts himself in areas where he is an option for his team mates but also links up play well.”
(以下翻訳)
「鈴木選手はファーストタッチが正確で、相手の圧力下でもボールを失わずに保持できる能力を持っています」
「プレッシャーを受ける状況でもボールを受け、ドリブルを用いて良いポジションに持ち込むことが可能です」
「戦術的に見ても、味方が使いやすいエリアにポジショニングし、プレーの中継として機能します」
ファーストタッチの確かさと冷静な判断力によって、相手の圧力を受けても簡単にはボールを失いません。攻撃時には味方が活用しやすいポジションを選び、ビルドアップからフィニッシュへと繋げる“中継点”として機能しました。チーム全体のリズムを整える存在として、彼の落ち着いたプレーは大きな意味を持っていたといえます。
攻撃の多様性とポジション適応力
鈴木選手はトップ下を本職としながら、ウイングやセカンドストライカー、さらにはセンターフォワードとしても起用可能な柔軟性を見せました。状況に応じてドリブルで運び、味方を活かすスルーパスを供給し、自らゴールを狙うこともできます。昨季は公式戦38試合で12ゴール6アシストを記録し、攻撃面での直接的な貢献を数字でも裏付けました。決定力や関与の仕方には波があるものの、多彩な武器を持つ点は大きな強みといえます。
守備と献身性
攻撃的MFでありながら、守備での献身性も評価されています。特に中盤や前線での守備参加は欠かさず、ボールを失った直後に素早く切り替えて奪回を狙う姿勢が光りました。勤勉なスタイルは監督にとって頼もしい一方、守備意識が強くなりすぎて前線での存在感が薄れる時間帯もあり、この点は課題として残ります。
課題と成長の方向性
最大の課題は、フィジカル色の強い試合での対応力と、試合を通じた安定した関与です。
守備での働きすぎや対人での苦戦により、攻撃でのインパクトが減る場面が散見されました。とはいえ、若い段階でこれだけ幅広い役割をこなせること自体が成長の証であり、今後フィジカルや安定感を高められれば、さらに一段上の評価を得られるでしょう。
まとめ
鈴木唯人選手はブレンビーで磨いた多彩な攻撃力と守備への献身性を武器に、今夏からブンデスリーガの舞台に挑みます。
狭い局面でのプレー精度や複数ポジションをこなす柔軟性は高い評価を受けており、フィジカル対応力と試合を通じた安定感を身につければ、より完成度の高い攻撃的プレーヤーへと成長できるでしょう。
欧州の強度ある環境は彼の進化を加速させるはずで、将来的には日本代表でも中核を担う存在になることが期待されるでしょう!!